
ニュージーランド政府が導入を進めている「移動命令(move-on orders)」制度をめぐり、若者支援団体や法律専門家から懸念の声が上がっている。制度では、警察が公共の場で寝泊まりしている人や物乞いをしている人、または秩序を乱す行動をしていると判断された人に対し、その場所から離れるよう命じる権限を持つことになる。
報道によると、この制度は14歳以上の若者も対象になる可能性があり、違反した場合は最大2000ニュージーランドドルの罰金や最長3か月の禁錮刑につながる可能性があるとされている。政府は都市部で増加している反社会的行動や路上生活問題への対策として導入を進めているが、支援団体は「若者やホームレスを支援から遠ざける結果になりかねない」と指摘している。
ニュージーランドではオークランドやウェリントンなど都市中心部で路上生活や物乞いの問題が目立つようになっており、商業団体などからは取り締まり強化を求める声もある。一方で、支援団体は根本的な問題である住宅不足や貧困対策が十分に進まないまま取り締まりだけが強化されれば、問題が別の場所に移るだけになる可能性があると懸念している。
都市部で生活する日本人にとっても、この制度は街中の治安対策や警察対応の変化として影響する可能性がある。特に中心部の公共スペースや交通拠点では警察の介入が増えることも考えられる。
